結論としまして
・パワハラは被害は誰でも遭う可能性があるが、ハードターゲットとなることで可能性を下げれる
・どうせされるなら「いい方向にえこひいき」してもらう
というコンセプトです。
攻撃者の精神プロセスを学び、パワハラに遭いにくい”ハードターゲット”の人物像、具体的なアクションプランを見ていきましょう。
Index
攻撃者の精神プロセス
人間の注意機能の観点から見た時、パワハラを行う人の多くの精神プロセスは以下のように動作します。
-
①すべての部下に注意が向いている状態
部下をフラットに見ており特定の個人に注意が向いていない状態
↓ -
②特定の部下のマイナス面に注意が向いている状態
ある部下のマイナス面が目に付き、個人に注意が向けられている段階
マイナス面に注意が言ってるため(プラスマイナス未確定要素を含め)行動にマイナスのフィルターが掛かりがちになる。
↓ -
③ネガティブな感情がたまる段階
ある部下の行動に対しマイナス評価が目立ち・ストックされ、上司の頭の中でネガティブな感情がたまる。
ネガティブな感情がたまるため通常のやり取りもマイナス方向に捉える傾向が加速する。
↓ -
④パワハラ行為に及ぶ状態
蓄積されたネガティブ感情がパワハラ行為となって発散される。
パワハラ行為での目的が達成されたり、(中途半端に)反発されると行動がエスカレートする
という流れになります。
ここで大切なのは
- ①→②に移行しない
- ②に移行したら①に戻す
という視点です。
②~③でみられる具体的な行動は「パワハラの前兆について」をご覧ください。
パワハラされにくい「ハードターゲット」とは
パワハラに遭うという点では誰もがターゲットになりえますが、上記の「攻撃者の精神プロセス」を見てもらえれば
被害に遭いやすい人(ソフトターゲット)と被害に遭いにくい人(ハードターゲット)に分かれるという事が見えてきます。
端的に言いますと攻撃者から見て「業務遂行能力が申し分なく、感情のネガティブなフィルターに引っかからず、取れる揚げ足がない」人はパワハラに遭いにくいのです。
要因を分解すると
- 仕事ができて
- 気配りができて
- TPOをわきまえ
- 嫉妬されないように
- 自分の意思表示をできる
- (尚且つ、パワハラに関する知識がある)
という人はパワハラに遭う可能性は低いのです。
各要因がパワハラにつながる原因を見ていきましょう。
仕事ができる
組織が仕事の集団である場合「仕事ができる」というのは大きな評価軸です。
「仕事が平均並みにできる」というのが基準となり、生産性に貢献できるかが評価の対象となります。
就業間もない期間は業務を覚えられなかったり、部署にフィットしていないという事が加味されますが
期間が十分にあり「仕事が平均並みにできない」となると業務に対する姿勢が疑われ悪目立ちする可能性が上がります。
業務遂行能力を向上させることはパワハラのターゲットになる可能性を下げる事につながります。
気配りができる
仕事ができても「鼻につく奴」というのは存在するものです。
鼻につくとは、「うっとうしくていやな感じがする、どうも気に入らない」といった意味で用いられる表現です。
- 余計な一言が多い
- コミュニケーションの重心が業務に適さない
など様々な原因が考えられますが人をイラッとさせる要因は
- 相手への気配り不足
- コミュニケーションのアウトプットの認識不足
から来ています。
相手への気配り不足は相手の立場を考える姿勢があるか。
コミュニケーションのアウトプットの認識不足は人を不快にする口癖などです。
「社内顧客/社外顧客」という考え方があります。
社”内”顧客…サービスを提供するために協力してくれる人、同僚や仕入れ先の人
社”外”顧客…サービスを提供し対価を払ってくれるお客様
あなたが生活の糧を手に入れるために協力してくれる人はすべからくお客様です。
失礼のない態度を身に着け、相手方の声にならない声を聞ける人は人に気に入られます。
TPOをわきまえる
T(time=時)
P(place=場所)
O(occasion=場合)
元々はファッション用語ですが、ビジネスにおいてもその場にふさわしいファッションや心の姿勢は大切です。
上司と部下でも二人だけの場所や、就業時間外では許されるコミュニケ―ションもありますが、他の人の視線がある場所では許されないこともあります。
自分の意思表示をできる
パワハラはなぜ起きる?パワハラする人の心理:伝書鳩丸投げタイプ(近日公開予定記事)のように人のキャパシティを見ずに仕事を擦り付ける上司は少なからず存在します。
アドラー心理学の「嫌われる勇気」によると「課題の分離」という概念があります。
「発生している問題が誰の課題か」を明確にせず、いい人に見られたいからという理由での安請け合いは、他人の課題に土足で踏み込むような行為です。
そこで発生するトラブルには侵入した側にも原因があります。
NOという事は精神的にエネルギーがいる場合もありますが、あなたに期待されている本業を行うために理屈があるのなら断ることも大切な行いです。
嫉妬されない
人は嫉妬深い生き物です。
「あいつが業績がいいから」「部下が自分より人気がある」「自分より気に入った異性と仲がいい」など様々な理由で嫉妬し足を引っ張るという行動に流れます。
(パワハラに関する知識がある)
これは+αの要因ですが、法的知識があるという事は大きな強みとなります。
ことパワハラという概念においては厚生労働省がパワハラ6類型
- 精神的な攻撃
- 身体的な攻撃
- 過大な要求
- 過小な要求
- 人間関係の切り離し
- 個の侵害
というのを定義しておりパワハラという判断や、第三者への相談の際役立ちます。
また、パワハラを行う攻撃者は対象をなめている傾向があり、その中には「脅迫・恫喝まがいのことをしても対象はパワハラと気付かない。又は行動できない」と軽んじてる考えがあります。
この考えを折れればパワハラのターゲットから外れる可能性もあります。
大前提!あなたが気を付けるべきこと
交通事故には過失割合という考えがあります。
相手がいる事故が起きたとき、その事故における「自分の過失(責任)」と「相手の過失(責任)」を割合にしてあらわしたものをいいます。
交通事故の10:0の過失割合があるものは「停車中の車に追突した事故」のみです。
人間関係のトラブルにおいてもどちらかだけが100%悪いというケースは少なく
犯罪においても巻き込まれる側が「スマホを見て、イヤホンをして歩いてたため、接近に気付けない」というような犯罪者から目を付けられるという要因が存在します。
パワハラは卑劣な行為であることはもちろんですが、ターゲット側が的に挙がる理由も少なからずあるはずです。
その的にかけられる要因を無くすのが”ハードターゲット”になるというコンセプトです。
前提としてあなたが気を付ける必要がある事を再確認の意味を込め見ていきましょう。
オドオドしない
オドオドするとは「恐れたり、自信がなかったりして、心が落ち着かなくなり、それが態度にでるようなさまを表わす。」という事です。
パワハラをする人は自分に自信がないタイプなので、オドオドしている人に対し嗅覚が敏感に働き、対象を攻撃して自分が優位に立つことで安心します。
人は恐怖を感じると視野が狭くなり思考が鈍ります。
攻撃者はそこを利用して恐怖や圧力を与え、対象は怒られない様行動する、というコントロール構造が生まれます。
攻撃者はオドオドしている人が攻撃を受け、対処できずに困っている姿を見て安心してさらに攻撃におよぶという悪循環に向かいます。
仕事のミスを極力減らす
職場において仕事のミスは心の余裕を奪い、それがまた仕事を誘発するという事につながります。
また、仕事のミスが多いと教育や指導を名目にしたパワハラのきっかけを与えてしまいます。
上記のオドオドした態度にもつながりますので仕事のミスを極力減らす努力をしましょう。
言葉遣いに気を付ける
どれだけ優秀でも言葉遣いをわきまえない人はリスクを自ら高めていまいます。
普段から適切な言葉遣いを心得ましょう。
理不尽な指導を受けた時も感情的になったり、溜め息のような相手のセンサーに引っかかってしまう行動は慎んだ方が得策です。
ついイライラして、そのような行動をとるのもわかりますがパワハラ上司はこのような行動に敏感で火に油を注ぐ行為です。
また、あなたが実際優秀でも、優秀さを前面に出しすぎると嫉妬から足元をすくいにくる感情が呼び起こされるため
小さなミスで相手にとっかかりを与えてしまいかねません。
能ある鷹に学び爪は見せびらかさない方が得策です。
毅然とした態度を心がける
オドオドしないにもつながる部分がありますが、相手の攻撃のとっかかりになる部分を作らない。
相手のフィールドで戦わないという事が大切なので毅然とした態度を心がけましょう。
理不尽な叱責は受け付けない旨や、必要があれば非を認め、冷静な態度で意思表示をすることが大切です。
また、人は視覚情報で占める判断が大きいため、背筋を伸ばし相手の目を見て穏やかに微笑むことを心がけてみてください。
相手の目を見る事が苦手な方は
- 相手の眉間を見る
- 相手の目を飛び越えて後頭部(の点)を見る
相手の目を見る事が苦手な方は
という手法があります。
みんなに好かれるは不可能
人間できれば万人に好かれたいものですが、各人価値観が違うのでそれは非常に困難です。
八方美人は不信感を招く危険性もあります。
職場はあくまで職場、必要なコミュニケーションを行うように割り切りましょう。
パワハラ上司の生態を観察しよう
機嫌のいい日を見極める
パワハラ行為を行う人の多くは感情を抑制できていません。
機嫌がいいときはOKな内容でも、機嫌の悪いときはNGなんて経験ありませんか?
- 挨拶の表情や声のトーン
- 顔の曇り具合
- 他の社員に対する口調や態度
- 上司の置かれている状況の情報
などにアンテナを張り、相手の機嫌を見極めましょう。
もし「今日は機嫌が悪そうだな」と感じた時はいつもよりミスに気を付けつつ、コミュニケーションは最低限の報告にとどめて距離感を保ち、地雷を見極めましょう。
ビジネス意識を見極める
パワハラ上司のビジネス意識を見極める事はあなたの精神を保つために重要な指針です。
ビジネス意識が高いからパワハラを行う場合は、自己の基準を他社に押し付けたり、ミスを許せないという感情に走る。
ビジネス意識が低い場合は仕事の押し付けや責任転嫁など、行動の指針となります。
また、ビジネス意識が低い場合はプライベートでの問題の八つ当たりを行う場合があります。
目の前の攻撃が八つ当たりとわかるだけで精神負担の質が変化します。
おじいちゃんの場合
高齢の上司は価値観が古い場合があります。
パワハラを行っていても心根はあなたのことを嫌って行ってない場合があります。
その場合は(特定の人物ではなくまんべんなくパワハラをする、このラインを超えたら攻撃にはいるなど)ある程度の公正さがあるので見極めるのは難しくありません。
攻撃される立場はたまったものではありませんが、その先に学ぶ価値のあるものがある場合もあります。
とはいえ、健康が第一なので決して無理はしないでください。
物理的な空間上の対策
指示内容を明確化
どんな些細な内容でも指示の内容を明確にしておき、責任転嫁を防ぎましょう。
可能であれば、形に残るタスク帳の様なものを用意し仕事の指示を残しつつ
- 「○○という認識で間違いないでしょうか?」と認識の齟齬を確認する
- 「○○という進め方で問題ないでしょうか?」と進行方法を確認する
と意思確認をしておきましょう。
パワハラ上司自体が仕事の全体像を把握できてるか
上記の確認をしていても支持を出す側が、仕事の全体像が把握できていなければミスが発生する可能性があります。
その際は「勉強させてもらう」という姿勢をとりつつ全体像を話すように持っていきましょう。
その際整合性の取れない説明があった際は相手の機嫌を見て突っ込んで質問してみましょう。
これはあなたが巻き込み事故的に責任転嫁をされる危険を消しつつ、上司のマネジメント能力を向上させる手法です。
付箋を使ってToDoを明確化する
あなたが仕事を任されたらミスをしないよう、タスクごとに細分化し付箋に記述しデスクに張っておきましょう。
スマホやパソコンのタスクアプリやノートへのタスクの記述もありますが、これは断トツで実物の付箋がおすすめです。
理由として、
- タスクアプリとノートでは開くまでは目に入らないこと
- 電池切れ、ノート紛失の可能性がある
というのが挙げられますが付箋でのタスク管理の最大の利点は
- 付箋の張替えによる優先順位の変更が可能
- 上司に対するタスク把握のアピール
可能という点です。
特に上司はテーブルの上をたまに見ている人も少なくはないので姿勢をアピールする事にもつながります。
確認・報告のプロセスを明確化
確認・報告のプロセスが職場のガイドラインで決まっていない場合はできるだけ早い段階で確認しておきましょう。
人は安心できない状況になるとイライラしだしますが、自分で小さなことだと思っていると行動に起こせないものです。
人・プロジェクトにより報告がほしいラインは変わりますので、お互いの安心ラインの線引きの儀式として確認・報告のプロセスを明確化する事をオススメします。
パワハラ上司へのメンタル上の配慮
報告の仕方・順番に気を付ける
一つのプロジェクトに大勢の社員が参加する際、複数の上司への報告義務が生じた場合、どの順番でどんな内容を報告するかを考えて報告しましょう。
特に指揮系統上あなたの直属の上司はあなたを管理する立場にあり、報告が行ってないことで面子がつぶれる状況が発生したり、報告を怠っていると判断される場合があります。
報告といえど相手の時間を割いてもらっているという姿勢を忘れず、
- 相手の都合を確認し
- あなたに指示を出した本人に直接
- 結論を先に伝える
- 「事実」と「意見・推論」は分ける
というポイントを踏まえ、確実性が高い口頭での報告、利便性の高い書面・チャットでの報告を使い分けましょう。
素直(なふり)をする
強めの指導を受けた時は少なからず相手も感情的になっている可能性が高いので、その場をやり過ごす意味でも、まずは素直な態度で向き合いましょう。
そこで反論したりすると余計に相手の攻撃の手数が増えるリスクが高くなります。
どうしてもその場で言わないと業務に支障が出るようなことなど以外は、感情が落ち着いたころを見計らいこちらの意見を伝えましょう。
もちろんパワハラにあたる言動などを見過ごすと攻撃者がエスカレートするので、証拠は録音しておいた上で、相手に「今後暴言や罵倒による指導は受けません」と意思表示をしましょう。
感情的にならない
人格を否定されたり過剰な指導・暴言を受けた場合は、精神的にショックを受け感情的になってしまうことがあります。
パワハラを行う人に好き勝手させてしまうのは腑に落ちない気持ちはよくわかります。
しかし、場当たり的・感情的に対応してしまうとより一層パワハラ指導が悪化したり、目の敵にされてしまう可能性もあります。
冷静に証拠を残すにとどめ、別の機会にパワハラの解消につながる行動をとるように心がけてください。
嫉妬されないために
パワハラ行為をする人は他人に対して強い嫉妬心を抱えているケースが多く、部下の成果を素直に喜べないばかりか、評価に対し嫉妬に転じることもあります。
部下の成功が自分の立場を脅かすと思いネガティブな感情を抱き、揚げ足を取られたり、成果を奪われることに繫がります。
成果を上げた際も「成果を出したのは自分だが、それは上司のおかげであるところが大きい」という風に、上司の(補助的な)功労を周りに積極的に広める場面を見せることで
価値を満たしつつ、成果はあくまで自分の物であるという事実を複数の人に記憶してもらう事で手柄の横取りを予防することができます。
また嫉妬の対象はビジネスだけではありません。
プライベートの自慢も嫉妬の対象になり得て、特に女性間ではターゲットにされかねませんので慎んだ方が得策です。
さらに攻め込んだ防衛術
ここからはさらに踏み込んだ能動的な防衛術を紹介します。
効果的ですが、心がパワハラで疲弊してしまっている方にはオススメできません。
また、前項までの項目をある程度クリアできていないと、「あざとさ」や「媚びてる感」がでてしまう手法もありますので、無理をせず自己のできる範囲で参考にしてください。
相手を認める・関心を持つ
相手の仕事や人間性を認め承認の心を持って相手に接することで人間関係の性質が変化します。
例えばあなたに対し、何をしても文句を一つ言わないと気が済まない人と、細かな部分でも褒めてくれる人を同じように扱えますか?
人は承認欲求を満たしてくれる相手に対して、特別視し大切にしたいと感じます。
この心理を応用し味方と認識してもらおうというコンセプトです。
やり方は簡単で
- 些細な事でも相手に理解を示す
- 業務上で便りにする
- 小さな変化を褒める
という事です。
いつもと少し違うシチュエーションで、仕事の姿勢などに対し「○○なところにいつも助けられています。」の様な声掛けをしてみましょう。
いつもと少し違うシチュエーションというのがポイントで、日常業務の時のメンタルセットより刺さりやすくなります。
声を掛ける内容としては、上司が「言われたことが無い事」や「気付きにくい部分」だと更に効果抜群です。
また、髪型や持ち物が変わった時に気付くなど、相手に関心がないと気付かない変化に気付くことで「あなたに関心があり、味方ですよ」とアピールすることができます。
外見の変化に気付いてもらえるのは男女共通でうれしいもので、相手の外見を褒める簡単なコツを紹介します。
- 髪を染めている人は、つむじを見て黒や白い髪がなければ髪を染めて日が浅い。
- 襟足や揉み上げ、毛先が整っていれば髪を切って間がない。
- ネイルをしている人の爪の伸びがなければネイルしたて
少し難しいテクニックとしては
- 服の繊維が整っていれば(繊維の断ち切れや摩耗・毛羽立ちがなく、しわがない状態)新しい服の可能性が高い。
という物があります。
上記のような観察+自然な声掛けが爽やかにできるようになれば相手とのコミュニケーションの質はぐっと変わります。
自分のスキルを高める
職場でのパワハラ行為の多くは、「仕事ができない」「立場が低い」というレッテルを貼られてしまった社員がターゲットになりやすく、仕事上のミスやトラブルが引き金になる場合が多数です。
スキルアップで価値を高めることでパワハラの対象になる可能性を下げれます。
実力次第で上司を追い抜くことも不可能ではなく、市場価値を高める事で更にいい待遇で働くことも可能です。
「断る」というスキルを身に着ける
本来の業務を遂行するために、無理なことを断ることも重要なビジネススキルです。
完全に断る事が難しくても、あなたのスケジュールや合理的な理由を添えて対応の不可を伝えると強くはできません。
業務以外でも、飲み会や昼食を何回かに一回断っておくと、少しずつ断ることがあると知らせることができます。
トラブルには要因という柱がある
人間関係のトラブルはそれを支えている感情的な支柱が存在します。
これをどちらかが排除できれば対立構造は成り立ちません。
喧嘩をしていても相手から謝られるとこちらも申し訳ない気がしてくる現象に似ています。
パワハラも一つの対立構造なのでそれを支える感情を解消することがパワハラの解消の近道となります。
あなたの余裕のない部分や被害者意識を改善することでパワハラの改善余地がないか観察してみましょう。
1人でわからないときは同僚などに相談し客観的なアドバイスを貰いましょう。
打ち合わせは全て録音
人の記憶は器械のように全てを記録できるわけではありません。
業務上のミスを無くすという点で打ち合わせは録音しておき移動時や資料作成時に聞き直し理解を深める習慣をつけましょう。
指示不足による責任転嫁が発生しても、記憶が曖昧な状態で対応するよりも「絶対にそんな指示はなかった」という自信がパワハラのつけ入る隙を埋めるのに役立ちます。
理不尽な叱責への対処
理不尽な叱責を受けた時、人はショックを受けます。
この時心をリカバリーできなければ感情的な対応をしたり被害者意識を引きずる事で更なるエスカレートを誘発します。
このような時瞬間的な行動は2択で
- 感情を押し殺して服従の姿勢を示し、仕事でリカバーする
- 理不尽な叱責が始まったら「怒声や暴言での指導は受け入れません。」と毅然と伝える
です。
不貞腐れたり、意見を含めた弁解をしても状況は良くなることはありません。
大切なのは「理不尽な叱責をされている」という立ち位置を固定化しないという事です。
人間には相性がある
当然のことですが人間には相性があり、取り巻く環境や思惑があり、どうしても仲良くなれない相手や価値観が合わない人はいます。
そのような人とは縁がないと割り切り、適切な距離を保ちビジネスに支障のでないコミュニケーションを心がけましょう。
縁があればいつかまた同じ時間を過ごすでしょう。
今はその時ではないという事です。
パワハラ心理戦的対策
パワハラを止めるために最も大切なことは証拠を残すことです。
日常的にパワハラを受けている場合は常に録音を心がけましょう。
また、「録音を匂わせる」事で相手へのけん制になります。
「録音されているかもしれない」とわかってパワハラを続ける人はかなり少ないです。
具体的なけん制の方法としては
「呼ばれた時スマホを触り録音アプリを起動してから行く」という事です。
もちろん実際に録音しておいた方がいいでしょう。
行き過ぎた指導をしている側からすると、呼び出した相手がスマホをいじってからこちらに来ることが重なれば録音されえているという疑いが広がります。
もし「録音しているだろ。スマホを出せ」と言われても決して対応せず「録音していませんがプライベートなものなのでお断りします。」と拒否しましょう。
スマホをみせろという行為は「個の侵害」でこれもまたパワハラ要件です。
会社への経済的依存を減らす
パワハラに耐えないといけない原因として、仕事に経済的依存をしてしまっているために転職ができないという物があります。
節約して貯金をして、雇用保険の支給まで生活できる蓄えがあれば選択肢も広がってきます。
まとめ
健康が第一
パワハラが横行する会社が存続するのはそこで働く人がいるからです。
パワハラが横行する会社はブラック企業も少なくありません。
ブラック企業が存在する限りまともな企業にも悪影響を与えます。
合理的な理由なく無理難題を押し付けてくる人間につきあう必要はありません。
もっとも大切なことはあなたの尊厳と健康的な生活です。
パワハラを耐えていてもストレスが原因で精神疾患を患ったり、胃に穴が開くなどの身体の不調をきたすことがあります。
そうなればパワハラでの訴訟で勝訴できる可能性も高くなりますが、不健康な期間は憂鬱な時間を過ごすことになります。
自分の心と体のSOSに敏感になり健やかな生活を目指しましょう。
間違っても無理は禁物です。