今回はメタルギアソリッドの監修を行った元傭兵の毛利元貞氏の著書より「脅威の査定」を紹介しますので、暴力の前兆を正しく認識し、恐怖心とうまく付き合う指標としてください。
毛利元貞氏とは
毛利 元貞(もうり もとさだ、1964年(昭和39年)12月12日 – )は、日本の元傭兵、軍事アドバイザー、作家。
広島県出身。広島県立五日市高等学校卒業。世界警察射撃教官インストラクター協会、米国警察インストラクター協会、世界近接戦闘インストラクター協会会員。
仏外人部隊や紛争地帯における戦闘経験を活かして、ボディガードや米国警察特殊部隊SWATの対テロ訓練を担当、作家活動をしている。
こんな方からすれば一般企業のパワハラ上司なんて目じゃないのでしょうね。
隙のない身のこなしや暴力の匂いがする人間は、パワハラにあいにくいというのはあなたも感じた経験があるのではないのでしょうか?
いきなり怒鳴るような人間には誰しもがドキッとしてしまいます。
ですがもし、あなたが恐怖を感じてるパワハラ上司の正体がこんな感じでしたらどうでしょう?
これがパワハラ上司の正体だとしたらめちゃめちゃむかつきませんか?
このように安全が保障されている状況なら威勢はいいが、いざ闘争の場に放り込まれるとしっぽを丸めるパワハラ上司はいます。
なぜならパワハラ上司の多くが、自信がないからその反動で威圧によるコントロールをする人なのです。
ですが中には暴力に対し躊躇のない人もいるのも事実です。
それらを見極める一つの指針として、毛利氏の唱える脅威の査定について学んでいきましょう。
暴力の前兆を見抜く事が得意な人の特徴
プロファイリングとは行動心理学の分析手法で犯罪調査において、犯罪の性質や特徴から犯人の特徴を推論するために使われる手法です。
FBI式プロファイリングではプロファイリングに向いてる人の特徴として
- ①常識がある
- ②自由な発想ができる
- ③個人的な感情を破棄できる
- ④分析的で理論的な発想ができる
- ⑤犯人と同化できる
という項目が挙げられています。
ですがFBI資料では上記項目と犯行から犯人像を特定する根拠が明記されておらず、
これは直感と洞察力を重視していることを意味し、それを磨けば誰でも暴力の前触れを見抜けるという事につながります。
脅威査定
威圧してくる人間が本当に暴力を振るうか、あるいはただのハッタリか見分ける基本的な項目を以下にまとめます。
- 相手が犯した罪を認めながらも、第三者に責任転嫁をしているか?
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あまりにも幼稚であったり常識が欠けている人間を除いて、社会人が暴力を振るうという事はそれなりの代償が付きまといます。
暴力を振るう際でも曲りなりにも社会生活を続けるという意思があるのなら、自分自信や周りからの評価に対して言い訳としての「大義名分」を必要とするケースが多いので、この大義名分を用意しているかを確認しましょう。
- 暴力を使いこなせるか?
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攻撃者が過去に暴力を行ったことがあるか、また暴力を行った事実を隠蔽できるような権力があるか注視してみましょう。
暴力というのは意外と心にブレーキがかかるもので、人を殴ったことがない人には結構エネルギーが必要ものだったりします。
そして攻撃者が最も恐れるのは暴力に対する代償(刑事罰・賠償金・会社を解雇される・家族からの評価など)なので、暴力行為を隠蔽できる空間を用意できたり、そもそも会社自体がそのような風潮かを確認しましょう。さらに、攻撃者側が大人数だと群衆心理が働くので暴力の発生の可能性が上がります。
- 暴力でしか問題を解決できない状況にいるか?
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交渉や対話に応じる姿勢か否かを確認します。
先程も述べたように社会人の暴力には本来エネルギーがいるものです。
ですが人は精神的に追い詰められたり視野が狭まっていると一線をポンと超えてしまう側面があるので、相手の感情が煮詰まっていないか確認しましょう。
- 暴力の実行に伴い、その結果に耐えれるか?
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暴力を行った後の周りからの非難や刑事罰などに耐えれるか否かを確認します。
「無敵の人」という言葉がありますが、これは暴力を行った際でも失う者がない・少ない人を指します。
このような人は犯罪行為に手を染めるハードルが下がるという言葉です。また、暴力の証拠を隠蔽できる状況・暴力を行う事に対し周りの何らかの後押しがあるような環境・攻撃者の判断力が(飲酒などで)鈍っている状態では実行の可能性が高まります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
上記の内容は職場だけではなく繁華街などでトラブルに巻き込まれそうな時も活用できる判断のポイントです。
最後に暴力が発生直前の前触れを紹介します。
- ①会話を無視する
- ②過度に興奮した態度をとる
- ③大げさな動きを見せる
- ④突然、すべての動きを止める
- ⑤不自然な流れで距離を詰める
- ⑥あたりを見渡す(武器の有無・地形・目撃者の確認)
上記の素振りを見せてきたら直ちにその場を離れ助けを求めましょう。
参考文献のご紹介
今回ご紹介した「脅威査定」は「犯罪交渉護身術[完全版]」の内容を軸にご紹介しており
他にも
- ・犯罪者の心理
- ・実際に起きた事件と照らし合わせた脅威査定
- ・暴力回避の方法
- ・抗戦する際の具体的な行動
など、勉強になる内容ですので気になった方は目を通してみてください。
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